SPECIALISTの声

伊藤哲朗のドッグダンスの世界ver.3~ドッグダンスの魅力と挑戦の舞台裏~

2025年10月21日

フィンランド・ヘルシンキで開催された「FCIドッグダンス世界選手権2025」に出場された伊藤哲朗氏に、ドッグダンスについてお伺いしました。
以前にもドッグダンスについてお話を伺っておりますので、ぜひ合わせてご覧ください!

『ドッグダンサー伊藤哲朗のドッグダンスの世界ver.1』こちら
『伊藤哲朗のドッグダンスの世界ver.2~SAMURAI DOG 世界へ挑戦!~』こちら



◎伊藤哲朗氏
☑ドッグダンス&トレーニングスクール:Sunny Side Dogs(サニーサイドドッグス代表)
東京都八王子市打越町1193番地1 スターハイツ北野101
TEL:050-1165-3504
動物取扱業種・登録番号:訓練第103346号・展示第103346号

☑犬のようち園「SunnyTails」
東京都八王子市散田町4-22-11 ル・ベルデュール103
TEL:042-615-1326(10~18時)
動物取扱業種・登録番号:訓練第 103720 号

 

ドッグダンスとは

ドッグダンスは、犬とハンドラーが音楽に合わせて動きを披露するドッグスポーツ。
社会性を養うしつけを土台に、回転やジャンプなどの技を組み合わせ、創造的で美しい演技を作り上げます。演技を通じて犬との信頼関係や絆が表れ、観客に感動や楽しさを届けられるのも大きな魅力です。
ジャンルは、自由な演技を楽しむ「フリースタイル」と、犬がハンドラーのそばで音楽に合わせて一体感を表現する「ヒールワークトゥミュージック」の2つに分かれます。

世界大会への挑戦

2025年7月末から8月初めにかけて、フィンランド・ヘルシンキで開催された「FCIドッグダンス世界選手権2025」に、私とパートナードッグのサニーもフリースタイル日本代表として参加しました。



サニーは9歳。これまでの集大成として臨んだ舞台で、自己最高位となる13位という大満足の結果を得ることができました。





苦労と工夫

演技の構成では、観客を引き込むストーリー性を重視。
今回は「殺戮マシーンに改造された飼い主が、サニーとの戦いを経て人間の心を取り戻す」という近未来SFをテーマにしました。

特に「マシーンから人間に戻る心の動き」をどう表現するかが難しく、何度も試行錯誤を重ねました。
その結果、演技中には大きな歓声が上がり、終了後も「面白かった」と多くの方に声をかけていただきました。



創作の苦労が報われ、サニーと一緒に作り上げた世界を認めてもらえた喜びは何にも代えがたいものになりました。

実際の演技についてもぜひYouTubeでご覧ください。
Sunny Side Dogs YouTubeチャンネル~FCIドッグダンス世界選手権2025 フリースタイル~



もう一つの課題はサニーのコンディション管理です。
直行便で約13時間の移動は犬にとって負担が大きく、特に9歳という年齢を考えると細心の注意が必要でした。
そこで、直前はトレーニング量を減らし体力を温存、整体の頻度を増やし免疫力を高め、さらに整腸サプリや消化の良い食事でサポートしました。そのおかげで、大会期間を通じて元気に演技をこなし、いつもの笑顔で帰国することができました。

フィンランドでの滞在

ヘルシンキは「犬に優しい国」。
犬と一緒に入れるカフェやレストランが多く、犬用の水が常備されているお店もありました。




電車やトラムにも中・大型犬が自然に乗っていて、日本との違いを強く感じました。
一方で、夏季の一部の公園では野生動物を守るためオフリード禁止というルールがあり、フィンランドらしい動物愛護の精神も垣間見られました。
現地では持参したロングリード「トラック&トレイン」を使い、安心してトレーニングすることができました。

愛犬との向き合い方

帰国後はご褒美としてサニーと湖で思い切り泳ぎ、夏を満喫しました。
私にとってトレーニングは真剣勝負ですが、成功した時には必ずご褒美トリーツを与え、終われば大好きなおもちゃで遊びます。
休日は自然の中で犬たちと一緒に大はしゃぎ!!
トレーニングだけでなく「楽しむこと」を共有するのが、犬との最高の関係を築く秘訣だと考えています。

ちなみにお留守番の犬たちもご褒美に、フローティングジャケット「DFDブースト」を着て湖で泳ぎ、夏を満喫しました。




皆さんもトレーニングと遊び、どちらも愛犬と心から一緒に楽しむことを大切にしてくださいね。

!!NEWS!!
2025年11月1日(土)ワンワン!ワン!の日に犬のようち園「SunnyTails」をオープンします。
ご興味がある方はぜひチェックしてみてください!




編集後記—
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
そして、伊藤さん!世界大会13位という素晴らしい快挙、本当におめでとうございます!!
YouTubeで演技を拝見しましたが、まさに「マシーンから人間に戻る心の動き」が丁寧に、そして情感豊かに表現されているなぁと思いました。
サニーちゃんの真っ直ぐなまなざしと、伊藤さんの一つひとつの動作から伝わる信頼と愛情。その絆が、演技を通して画面越しにも強く伝わってきました。
特に終盤、徐々に笑顔が戻っていくお二人の姿には、ぐっと来ました・・・(涙)

今回のお話を通じて、ドッグダンスは単なる競技ではなく、パートナーとの深い信頼関係の結晶であることを改めて実感しました。愛犬とのかけがえのない日々、喜びや挑戦、何気ないひとときまでも、そのすべてが絆を育む大切な時間なのですね。
EZYDOGは、そんなかけがえのない「一緒に生きる時間」をそっと支える存在でありたいと願っています。

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