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【ドッグトレーナー監修】犬がリードを嫌がる原因と対策方法を解説

2021年05月28日

「愛犬がリードを嫌がっており、毎回の散歩が大変」
「無理やりリードを付けようとしたら、噛みついてくる…」

犬がリードを嫌がるなど、散歩の度に苦労していませんか?中には、リードを無理やり付けようとして、噛まれた人もいるでしょう。犬がリードを嫌がるのには原因があり、適切な対策を取らなければ状況が改善することはありません。本記事では、犬がリードを嫌がる原因と具体的な対策方法をご紹介します。

本記事を読むと?
・愛犬がリードを嫌がる主な原因を特定できる
・原因に対して適切な対策を取れる
・愛犬と快適に散歩ができるようになる

リードを嫌がる愛犬に悩みを抱えている人は、ぜひ参考にしてください。


犬がリードを嫌がる4つの原因

犬がリードを嫌がる理由として、大きくは4つ考えられます。

1.犬がリードを付けられることに慣れていない

犬がリードを嫌がる主な原因は、そもそもリードを付けられることに慣れていないことです。特に子犬は行動を制限されたり身体を拘束されることにストレスを強く感じるため、はじめてリードを付けるとパニックで暴れたりリードを噛んだりします。

スムーズにリードを付けられないと焦る人もいるでしょう。ただ、子犬期から正しいトレーニングを続けることで次第に犬も慣れていくため、そこまで心配する必要はありません。

2.リードそのものに恐怖心を抱いている

リードを付けることに対して、犬が恐怖を感じている可能性があります。犬がリードに慣れる前から無理やり付けてしまうと、リードに対する恐怖心が先に芽生え、いつまでもリードを嫌がるといった悪循環にもつながります。

散歩中にリードを強く引っ張るなど、急な動作も犬にとっては恐怖を感じる原因の一つです。特に子犬期の体験は、ちょっとしたことでもトラウマとして残り続けます。そのため、リードそのものが恐怖の原因にもなり得ることを把握した上で、飼い主は細やかな配慮を心がけなければなりません。

3.リードの選び方に問題がある

犬の体格や性格などはそれぞれ違うことから、犬によってどのようなリードが合うかは異なります。リードへの抵抗を無くすためには、あなたの愛犬に合うアイテムを選ばなければなりません。

実際に、小型犬に付けるリードで考えてみましょう。体が小さい犬に対して、長さや重さのあるリードを使ってしまうと、犬に大きな負荷がかかります。そうなると、犬は散歩を楽しむことができず、かえってストレスを与えてしまう事にもなります。

4.首周りや身体に痛みを抱えている

これまでは問題がなかったのに、愛犬がリードを急に嫌がるケースもあるでしょう。その場合は、犬の首周りや身体に、病気や怪我による痛みがあるのかもしれません。

痛みがあると、リードや首輪・ハーネス等を付ける際に犬が抵抗を示します。その状態でリードを無理やり付けてしまうと、症状はひどくなる一方です。リードに対してあからさまな抵抗を示さない場合でも、首などを気にするような仕草に気づいたら、病気や怪我が原因の痛みがないか確認するようにしてください。


犬がリードを嫌がるときの対策方法

犬がリードを嫌がっている状況で、無理やり付けることは逆効果です。嫌がっている原因に対して適切な対策をすることで、犬は少しずつリードへ慣れていきます。

ここでは犬がリードを嫌がるときの対策として、3つの方法をご紹介します。

1.リードを付ける前にまずは慣れてもらう

犬がリードに慣れていない場合は、リードそのものに慣れさせることから始めます。具体的には、犬の側にリードを置いて、犬が自ら匂いを嗅ぐのを待つのが有効です。次に、置いたリードの近くでオヤツを食べさせ、リードに対しての警戒が薄れてきたら、リードを付ける動作を試すなど、実際の状況に近づけていきましょう。

いきなり散歩に連れ出す人もいますが、リードに対するストレスが大きい状況だと、犬は散歩を楽しめません。快適に散歩できるように、段階的にリードを試すことから始めましょう。

2.リードを付けると楽しいことがあると印象づける

犬がリードを怖がっている場合は、その恐怖心をなくすことを最優先に考えましょう。そのためには、リードを付けたらおやつがもらえる、たくさん褒めてもらえるなど、リードとポジティブな印象をリンクさせることが有効です。短めのリードを付けたまま大好きなオモチャで遊んであげることも有効な手段の一つです。

3.犬に負荷のかからないアイテムを選ぶ

犬の首などに大きな負担がかかるリードを使っていると、どんな対策をしても効果は薄いです。そのため、できるだけ負担が小さく、愛犬に適したリードを選ぶ必要があります。

実際にリードを選ぶときは、長さに注目するのも1つのポイントです。例えば、リードが長すぎると揺れが大きくなり犬への負荷も増加し、逆に短すぎると行動を制限された状態になってしまうため、犬にとってストレスです。具体的なリードの長さは犬の体型によって異なるため、愛犬に合うようなアイテムを見つけてください。

一つの方法として、長さを変えられる機能性リードを活用するのもおすすめです。状況に応じて長さを調節できるため、使い勝手の良いアイテムとなっています。

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「犬が嫌がるからリードを付けない」はNG 

屋外で散歩をする際、犬にリードを付けておくことは、国の飼育基準や自治体の条例等によって定められています。そのため、犬が嫌がるという理由でリードを付けないことは不適切です。もしリードを付けていない状況で周囲の人に怪我をさせた場合、罰金を支払うケースも存在します。

愛犬がどんなに温厚な性格でも、何かしらのハプニングでパニックに陥り、周囲に迷惑をかける可能性は否定できません。また、愛犬にとっても、ノーリードで屋外に出ることは危険の連続です。快適に散歩するためにも、必ずリードは付けるようにしてください。


まとめ

犬がリードを嫌がるのには原因があります。無理にリードを付けようとすれば、犬に大きなストレスがかかり逆効果です。まずは、なぜ愛犬がリードを怖がっているのかを特定することから始めましょう。その後、原因を解消するために必要な対策を取ることによって、リードへの抵抗は徐々に減少していきます。愛犬との生活を快適なものにできるよう、少しずつ対策していきましょう。

監修:サニーサイドドッグス代表・伊藤トレーナー
(記:イージードッグ)


 

◎伊藤哲朗(イトウテツロウ)氏
Sunny Side Dogs代表
認定資格:国際ドッグトレーナー資格CPDT-KA(No,3164600)
1976年生まれ、東京都八王子市出身、O型。幼少期は犬や鶏、ウサギなど、動物に囲まれて育つ。
大学卒業後一般企業に就職、その後専門学校に通いトレーナー資格を取得。地元八王子でドッグトレーニングスクール「Sunny Side Dogs」を開業し一般的なしつけからドッグスポーツまで幅広くレッスンしています。
ドッグダンス日本代表として2019年世界大会に出場。様々なドッグイベントでデモンストレーションや体験会を実施してドッグダンスの普及に努めています。

◎コテツ Kotetsu
スタッフ犬
2010年3月生まれボーダーコリー ♂
主な入賞歴・2014年11月 第5回 ドッグダンスコラボレーション競技会 競技会部門 最優秀賞受賞・2015年12月 Dog Dancing World Online Competition Skit部門3位入賞・2016年9月Dog Dance Japan ワールドオンラインコンペティションInter&Ad Freestyleクラス3位入賞・2018年5月Dog Dance Japan Ad Freestyleクラス準優勝・2018年10月OECスイス大会 日本代表として出場・2019年3月Crufts(イギリス)出場 International Freestyle クラス 6位入賞

◎サニー Sunny
スタッフ犬
2016年3月生まれボーダーコリー ♂
主な入賞歴・2019年5月Dog Dance Japan Freestyle Adクラス3位入賞・2021年6月Dog Dance Japan Freestyle Adクラス優勝



ドッグダンス&トレーニングスクール:Sunny Side Dogs(サニーサイドドッグス)
東京都八王子市散田町3−33−7
TEL:070−5010−7248
動物取扱業登録:訓練・展示 第101931号
ホームページ:https://www.sunny-side-dogs.com

 

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