SPECIALISTの声

プロトレーナー直伝!クリッカーで始める“褒める”犬のしつけ

2025年11月28日

最近では、犬のしつけにおいて“褒める”ことの重要性が注目されています。
けれども、「とりあえず褒めればいいのかな?」と、少し曖昧なまま使っている方もいるかもしれません。

このコラムでは、犬に伝わる“正しい褒め方”とは何か?
そして、褒め言葉の2つの役割について、犬のしつけ教室Dog school easeのドッグトレーナー脇氏がわかりやすく解説してくれました。是非参考にしてみてくださいね!



脇 依里氏
Dog school ease
海田町 犬のしつけ教室とようちえん
Instagram:@ease_dogschool

 


 

犬のしつけと「褒め言葉」の正しい使い方

昨今「犬のしつけは褒めた方がいいらしい」といった考えが、じわじわと広まってきているように感じます。

しかし、中にはなんとなく褒めているだけの方もいるのではないでしょうか。

そもそも、なぜ褒めた方が良いのでしょうか?
そして、褒めるのは何のためでしょうか?

実は、「褒め言葉」は2種類の使い方があります。 



1. 犬を喜ばせるための褒め言葉
まず1つ目の使い方は、「犬を喜ばせるため(または、励ますため)」に使う誉め言葉です。

これは、子供に、「宿題やったんだね!偉いね!!」と声をかけるように、犬にも「オスワリできたね!すごいね!」と声をかけるイメージです。

大好きな飼い主さんから笑顔と共にリアクションが返ってくるのは、多くの犬にとって非常にうれしいことです。 その嬉しさがモチベーションとなり、作業を続ける意欲や、作業そのものに対する楽しさへと繋がっていきます。

この使い方は、褒めて育てるしつけを選んでいる飼い主さんなら、自然とできていることが多いです。

2. 正解を伝えるための褒め言葉
もう1つの使い方は、「犬に正解を伝えるため」の誉め言葉です。

テレビのクイズ番組で正解を出すと「ピンポーン♪」という効果音が鳴りますよね。 それと同じように、犬にも「それが正解!」という合図をだすことで、飼い主が求めている行動を明確に伝えることができ、作業の精度を上げることに繋がります。

この正解を伝える褒め言葉には、「短く、一定のトーンで、タイミングよく」が重要です。

長々と褒めたり、人によって言葉が違うと、犬にとっては「何が正解なのか」が分かりづらくなってしまいます。そんなときに役立つのが「クリッカー」です。

クリッカーを使うと、褒め言葉の代わりに、明確で一貫性のある「正解のサイン」を犬に伝えることができます。
では一緒に使ってみましょう!



実践!クリッカーを使ったアイコンタクト練習

例えば、犬に「飼い主の目を見る(アイコンタクト)」を教えたいとします。

まずは、クリッカーの音に報酬がつながっていることを犬に教える「チャージング」という準備が必要です。

1. クリッカーを鳴らし、オヤツを床に転がします。
2. 犬が食べ終わったら再びカチッと鳴らし、オヤツを転がします。
3.これを10回ほど繰り返し、「カチッ=オヤツが出てくる」と覚えさせます。

次に、無言で直立し、犬の行動を観察します。
犬がこちらを見た瞬間に「カチッ」と鳴らして、オヤツを転がします。

これを繰り返すと、犬は次第に「飼い主の目を見るとオヤツがもらえる」と理解するようになります。
つまり、アイコンタクトが“正解”であることを教えているわけです。



イージードッグのクリッカー

イージードッグのコマンドクリッカーは、しっかりとした大きめの音が特徴で、特に屋外での使用に最適だと感じました。公園や広い場所など、周囲の音が多い環境でも犬にしっかりと合図を伝えることができます。

また、手首に通せるベルト付きなので、トレーニング中にうっかり落としてしまう心配もありません!
お散歩の途中でもすぐに使える手軽さがあり、日常的なしつけやコマンド練習にもぴったりです。

音のクリアさや扱いやすさから、初心者の方にもおすすめできるクリッカーです。
外でのアクティブなトレーニングを考えている方には、特に心強いアイテムだと思います。

 

褒め言葉とクリッカーを使い分けよう

もちろん、クリッカーを使わずに、「おりこう」などの短い褒め言葉でも正解を伝えることは可能です。

しかし、最初にお伝えしたように、褒め言葉には2種類の意味と目的があり、正確に使い分けるのは少し難しいと感じる方も多いようです。
その場合は、「犬を喜ばせる褒め言葉」はそのまま使い、 「正解を伝える褒め言葉」はクリッカーの音に置き換えるのがわかりやすくてお勧めです。

愛犬とクイズゲームを楽しむような気持ちで、 クリッカーを使った「正解を伝えるしつけ」にチャレンジしてみてくださいね!





編集後記—
最後までご覧いただき、ありがとうございます。 「褒め方って実は奥が深いんだな〜」とか、「クリッカーって便利そう!」なんて、感じてもらえたら嬉しいです。

しつけって、正解が一つじゃないからこそ悩むことも多いと思いますが、 愛犬と一緒に「これだね!」って答えを見つけていく時間も、また楽しいものですよね。

今回ご紹介したDog school easeの脇トレーナーのアドバイス、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。 そして、できた時は、た〜っぷり褒めてあげてくださいね!


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